結論:「飛」は上の「飛ぶ形」から書き始める

「飛」は小学4年生で習う9画の漢字で、「書き順が分からない漢字」の話題で 真っ先に名前が挙がる字のひとつです。学校で教わる書き順は次のとおりです。

飛(9画)

  • 1画目:上の横画から折れて、右へ曲がって上にはねる(上の「飞」の外側)
  • 2画目:そのふところに入れる短い払い
  • 3画目:その下に打つ点
  • 4画目:中央の縦画(上から下まで一気に通す柱)
  • 5画目:縦画の左上にある短い払い
  • 6画目:その下から左下へ伸びる長い払い
  • 7画目:左から横画を書き、折れて右へ曲がって上にはねる(下の「飞」の外側)
  • 8画目:そのふところに入れる短い払い
  • 9画目:その下に打つ点

まとめると「上の飞(3画)→ 中央の柱と左の払い(3画)→ 下の飞(3画)」という 3つのかたまりを、上から下へ順番に仕上げていく形です。実際の筆の動きは「飛」の書き順アニメーションで1画ずつ確認できます。

なぜこの順番? 3つのかたまりで考える

「飛」が難しく感じられるのは、パッと見ただけでは部品の切れ目が分からないからです。 逆に言えば、かたまりが見えれば急に書きやすくなります。

  • 上のかたまり:曲がってはねる画+短い払い+点(鳥が羽を広げたような「飞」の形)
  • 真ん中のかたまり:縦の柱+短い払い+長い払い
  • 下のかたまり:上とほぼ同じ「飞」の形をもう一度

漢字の筆順には「上から下へ」「外側の枠を作ってから中を埋める」といった大きな原則があり、 「飛」もこの流れに沿っています。各かたまりの中でも、 まず外側の大きな曲がりを書いてから、内側の短い払いと点を添える順になっています。

なお、学校で教わるこの筆順は「筆順指導の手びき」(文部省、1958年)に沿ったものです。 手びきは学習の混乱を避けるために一つの筆順を示したもので、 他の伝統的な筆順を誤りとするものではない、という趣旨もあわせて示されています。

間違えやすいパターン

  • 中央の縦画を1画目に書いてしまう(柱から書き始めたくなりますが、縦画は4画目です)
  • 逆に、縦画を最後に残してしまう(下の「飞」より先に、真ん中のかたまりを仕上げます)
  • 上下の「飞」を続けて書いてしまい、真ん中があとまわしになる
  • 左側の払い2本の順番が入れ替わる(上の短い払いが5画目、長い払いが6画目です)
  • 1画目の曲がりを2画に分けて数えてしまい、総画数が合わなくなる

いずれも「間違えやすいとされている」ポイントです。特に縦画のタイミングは 大人でも自己流になっていることが多いので、一度アニメーションと 見比べてみることをおすすめします。

覚え方・練習のしかた

覚え方のヒント

  • 「飞・柱と払い・飞」と3つのかたまりを声に出してから書き始める
  • かたまりごとに色を変えてなぞり書きすると、切れ目が目で覚えられる
  • 「曲がってはねる画は1画で書く」を合言葉に、1画目と7画目を大きく練習する
  • 「飛行機」「飛び出す」など熟語や文の中で書いて、手になじませる

9画を一度に覚えようとせず、まず上の「飞」3画だけを何度か書き、 次に真ん中、最後に下、と段階を分けて練習すると定着しやすくなります。 覚えられたと思ったら書き順クイズで確認したり、小学4年生の漢字一覧で他の字とあわせて復習したりしてみてください。

形を整えるコツは、4画目の縦画を「字の背骨」と考えることです。 縦画が上から下までまっすぐ通ると、その左に払い2本、右上と右下に「飞」という配置が はっきりして、字全体のバランスが取りやすくなります。 書き順を覚える段階でも、「4画目で背骨を立てる」と意識すると 前後の画の位置関係が頭に入りやすくなります。

まとめ

  • 「飛」は9画。「上の飞 → 中央の縦画と左の払い2本 → 下の飞」の順
  • 中央の縦画は4画目。最初でも最後でもない
  • 曲がってはねる大きな画(1画目・7画目)は、折れも含めて1画で書く
  • 3つのかたまりに分けて、上から下へ順に仕上げるのがコツ